自分の体が、自分のものでないようだ。それを実感したのは、ボディソープで体を撫で付けたとき。無意識に、甘ったるい息が「ほう」と漏れて、皮膚の下を走っていくゾクゾクとした感覚に――少し、恐怖を、覚えた。

ズブズブに快楽漬けにされていく主人公。

　『これに犯されたい。支配されたい。
　おなかいっぱいに満たされて、何も考えられないように、ぐちゃぐちゃにされたい。』

胎からじんわりと広がっていく熱は、私の胸の中に「すき」という感情をいっぱいに溢れさせて、頭と体を支配する。それが本来の感情なのか、快楽が産んだまやかしなのか、それとも、この不気味な紋様のせいなのか。正常な思考を奪われた私に、そんなことわかるはずもない・・・・。